1月
 
 皆様、新年明けましてオメデトウございまーす!この HPもスタート以来いよいよ3年目に突入しました。こんなチッポケな個人商店ですがほぼ毎日10〜20人台のアクセス状況で、プロバイダーの管理機能により来訪者のIPアドレスからドメイン検索が出来るので調べてみると国内はもとより遠くは北米、欧州、中近東と沢山の方が毎月来訪していただいていることがわかります。国内リンクからでは Zサウンド さんからがトップ。コンテンツでは POPEYE がどうやら一番人気みたいです。今年も俺流、反骨精神で一生懸命仕事に遊びに充実させたいと思っておりますので皆様よろしくお付き合いをお願い致します。  先月は派手にCDを買い過ぎたため(カード払いだと1ケ月後の請求が青ざめますね)若干自粛月刊となりました。 鈴木重子 の1999年作品「 close your eyes 」は評判どうりの癒し系スロージャズで、ドラムレスの録音の音も上々。ご本人の輝かしい経歴(東大出身)を捨てジャズの世界へ入って好きなことを一生懸命やっている姿にロックな魂を感じます。M5は聞き比べリファレンス用の曲になりました。 アコースティック・リバイブ 社により販売されている超高音質CD「ウラディーミル・トロップ/シューマン・ロマネスク」は同じ曲を違った録音手法でDSD録音されたもので、頭ではわかっていたつもりの録音テクニックを具体的にわかり易く聞かせてくれます。演奏も良し! New! 忘れてたので追加:異色のブラジル人ギター作曲家 ヴィラ・ロボスの小品集 。NAXOSレーベルからの発売でとにかく安く、内容も良し! ☆ 先月の物欲 :人間の欲と野望はとどまる事なく恐ろしいもので、プチ高級CDPを買って以来、再生音の更なる充実を目指し電源ケーブルを性懲りもなく沢山買い漁りました。あんなに良かったと思っていたN社のケーブルですが他社のウン万円するモノを聞くと明らかに差があり愕然とします。(向き不向きがあるので決して悪くはないのですが)キリンの一番搾りみたいで「今まで俺たちは一体何番絞りを飲んでいたんだろう?」というような気にさせられもう後には戻れません。それぞれに特性が違うために機材の弱点を補うようキャラをマッチングさせるのが大変ですが楽しみもより増えました。以前から現場の卓周り機材なんかは付属品は使わずM社とかN社を多用したりしていましたが今一つ満足出来なかったんでこれを期に今年は更なるグレード・アップを目標に、皆さんが見たい、聞きたい、知りたいと思うような情報をドンドン提供出来るよう頑張って更新したいと思います。知らない幸せより、知ってしまったが故に悩んで挑戦して克服する幸福をこれからも追求すべく、日々反省、努力、感謝!


2月

   Noon Ann Sally をプロデュ−スするゴンザレス・鈴木のユニット SOUL BOSSA TRIO は大人の音楽だ。最近ではスロー・ジャズというジャンルに入れられているみたいで、そのボーダーレスな音楽性、また底流に流れるその 精神性 も好きだ!進駐軍ジャズから第二世代を経て第三の時代へ。日本のジャズも こういうところ からもっと自然に存在していくとウレシイなー。珍しくお正月なので新・旧とりまぜ3枚もゲット!  生誕250年を迎え企画モノ目白押しだが、 モーツァルト 企画モノ 2点。最近のトレンドで脳を活性化する効果があるということで期待大。コンピレーションなので効果大。しかし、値段の割に曲数が少ないのが難点か。 ハナレグミなんかのバックをはじめ今売れっ子のペダル・スティール・ギター奏者 高田蓮 のアルバム2点,渋いカバー曲の入ったインスト集、この前亡くなった 高田渡 の息子さんです。 どういう風土でこういう和声感覚が生まれるんだろうか?興味津々。脅威の和声芸術 ブルガリアン・ヴォイス 計6枚

☆先月の本:とうとう捕まっちゃったな ホリエモン 。既成概念にとたわれず障害を乗り越えて行こうとする姿勢は大いに共感出来るものの。嘘はいけませんねー。東大の哲学科出身らしいけどこの一件のあとで生活信条は変わるんだろうか?大きく成り過ぎた会社に対して、人間の器がついていけなくなった感アリ。また、出て来て頑張れホリエモン!(私は別に好きでもなんでもないんですが)高感度人間が集まる とあるブログ で彼のことを書いてこっぴどく叩かれていた通販下着会社 ピーチジョン の女社長の 野口美佳 。彼女のことはそれまでは日テレの「 マネーの虎 」に出ていたことくらいしか知識がなかったが、野次馬的に何か人間性に興味が湧き彼女の 著書 を思わず購入。「人は見かけ」同感だ!


3月 

 2月も後半にはいって一気に発注。一番の収穫はエレクトロニカ系ミュージシャン、 レイハラカミ の新作「 Lust 」だろう。ヘッドフォンをしながらシコシコと制作する姿が目に浮かぶようだ。ヴェロシティのない空間系構築音楽。さしずめエレクトロニカのイージーリスニングかな?大体いつも聞いてみたい作品を頭の中でリストアップするがいつでも聞けそうなものは消去法でドンドン削除していく。その中で生き残った「 恋愛適齢期 」。ジャック・ニコルスンが1曲歌ってます。映画も良かったがサントラの選曲がオヤジゴコロを激しくくすぐる。つられて昔から大好きなダミ声歌手、Steve Tyrell の スタンダード集 もついでに 2枚 。なにげに聞いているサウンドに共通のソウルを発見することがある。 はサイドメンとして沢山のCDに客演しているが リーダーアルバム がまた素晴らしい。 ジャック・ディジョネット もそうだがドラマーが作曲するって左右の脳をフル回転してそうで、何故か構えて聞いてしまう。ジョビンの作品、ダイアナ・クラーク・イン・パリなどで珠玉のストリングス・アレンジを見せるC・オガーマンのお得なダイジェスト版コンピ・ アルバム をゲット。緻密で独特なライン。久しぶりにコピーする価値アリ。 ☆先月の本:昨年末NHK教育TVでやっていた「 知るを楽しむ・私のこだわり人物伝 」で爆笑問題の太田光が絶賛していた脚本家の向田邦子。以来なにげに目の前に現れるのでまずは軽いところで「 向田邦子の手料理 」を入手してみる。読んでいくうちに深みにハマりエッセイ集など5冊発注。ドンドン届く。1冊1円の古本で送料が120円くらいか?良い時代だ! ところで太田氏の 奥さん もかなり向田作品の主人公に似ていると思いますが?


4月

 あんなに蔑視していたブログ←に結構にハマっている。月いちのこの月間コラムも結構うっとうしかったのだが、書くことによって自分の頭の中にある四次元的なモヤモヤとした考えが、未熟な言葉の知識、選び方で完璧ではないにせよ具体的に二次元化されていくのが快感になって来た。 先月は本中心だったが数少ない演歌歌謡歌手?のコレクションの中の一つとして「ちあきなおみ」がリストに入った。彼女のことはコロッケが最初にモノ真似をしたことで、鼻の横に大きなホクロのある人という人が多いかもしれないが、演歌、歌謡曲にとどまることなくシャンソン、スペインのファド、とその歌の領域を広げて行った歌い手である。船村徹の作品集「 もう一人の私 」、戦後の流行歌を歌った「 戦後の光と影〜瓦礫の中から 」を購入。最近車で外出するときは必ず持って出る。次は「八代亜紀」が欲しいが念入りに物色中である。 ダニー・ハザウェイ の「 ライブ! 」と言えばエレキベースなどをやっている人なら永遠のお手本として知らない人はいないだろうと思う。彼の数少ない作品の中でも若い頃「 ライブ! 」は数限りなく聞き、コピーもした。メンバーもウィリー・ウィ−クス、フィル・アップチャーチ、後のE.W&Fに行ったフレッド・ホワイト、コーネル・デュプリーと豪華な布陣だ。昔持っていたレコードは度重なる引っ越しによって早くに行方知れずになっており、久々の対面であった。しかし、「Live」と「These songs for you」の2枚のレコードを1枚にした 再選曲版 ということもあり、長尺のベースソロの「Everything is everything」は入っていなかった。「世界に一つだけの花」とか、いまだに同じメッセージを言い続けなければならない人間とは何と哀れな動物なんだろうか。 彼は33才の時に自ら命を絶ってしまったが、彼の遺産は今でも脈々と 子供 達に受け継がれている。

☆先月の本:それは久世光彦が亡くなりその追悼番組ということで昔WOWOWで制作された「 センセイの鞄 」の再々放送を偶然見てしまった時から始まった。最初に見た時はそこまで興味がなかったが、俄然「 川上弘美 」という作者を良く知りたくなって3冊発注した。最初に届いた「 卵一個分のお祝い 」は日記風になっており、作者も半分以上は事実であると注釈があった。その簡潔にすすんで行く文章とユーモラスな視点に楽しませてもらっていたが、続いて届いた「 パレード 」は「センセイの鞄」のサイドストーリーになっていて、現実と想像を入り交じらせたその不思議な空間演出には戸惑わされた。最後に届いた八編の短編集「 溺レる 」に至ってはちょっとでも集中を切らすと筋が全くわからなくなってしまうほど、一見バラバラであるかのように見える文脈の前後左右を再構築する作業によって浮き上がらせるというような高度なイマジネーションを読者に強いられるが、こういう仕組みが読書マニアさん達には特別な魔力となって癖になって行くんだろう。まるで現代音楽を聞いているみたいだった。 宮沢りえのヌード写真集「 サンタフェ 」を買ってみた。出た頃は死ぬほど欲しかったが、積もり積もった妄想は15年目にしてもろくも崩れた。会いたかった昔の彼女にいざ会ってみたら「あまりに普通過ぎていた!」そんな気分だった。あのりえママと呼ばれるお母さんがいなくなってから、一気に輝きが失せたのは単に彼女が大人になったからなんだろうか?

 


5月

 あっという間に5月になってしまった。大手では出せない企画で大人も喜ぶビートルズの曲を、子守歌風にしてそれぞれ別の女性ヴォーカルで綴った「 りんごの子守歌 」。Drブライアン・ブレイドも全編参加、Gtのビル・フリーゼルによってコステロ&バカラックの曲をジャズにしたカヴァー集「 The Sweetest Punch 」。昔本人に捧げた も作ったことのある、声フェチである僕の大好きなシンガー「 かの香織 」の最新CD「 C 」。 パール・ジャムのテーマ・チューンがなにげに良い雰囲気を醸し出してます。WOWOWで見たティム・バートン監督映画「 BigFish 」を見て感動し、衝動買いの サントラ 。昔は冴えない兄ちゃんだなと思っていたがシコシコとこんな内職をしていたとは、ドイツのテクノ・アーティスト、アトム・ハートの別名プロジェクト、セニョール・ココナッツのYMOカヴァー集「 YELLOW FEVER! 」 どうしても昔から譲れぬことがある。本人のルックスとかけ離れた音楽性には心から入り込めない習性だ。それは古くはサイモン&ガーファンクルのデビュー時代から永々と続いているのだった。「アヴェ・マリア」と「ドント・ノー・マッチ」だけを聞きたくて買ったアーロン・ネヴィルの ベスト 集。ハッピーエンドのトリビュート盤「 ハッピーエンド・パレード 」は皆リスペクト感大で、中々秀作揃いで楽しめたが、つじあやのの「暗闇坂むささび変化」だけがオリジナルそのまんまのウクレレ・ヴァージョンで違和感アリ。「あんたー素人ちゃうの?」

☆先月の本:今月は橋本治を集中購入「 市場原理は嘘かも知れない 」「 人はなぜ美しいがわかるのか 」「 失楽園の向こう側 」。彼の文章は理解するのが難解だ。口語調で書かれていながらまどろっこしい説明の反復で読者を煙に撒かれる。それが個性だと言われるとそれまでだが、生来のせっかちな性格なんでいらつくこと甚だしい。その文体からして非常にひねくれた人物であることは容易に察しがつく。タイプを間違えた。 続いて来たのはリリー・フランキーの「 マムシのan・an 」。まだ橋本本を読み切っていないので、先に見つけた妻が横で「男の人ってこんなこと考えてるんだー」とニヤニヤしながら読んでいる。 この情景を見るにつけ、非常に気になるのでそろそろ橋本本もフェードアウトしようかと考え中なのだが、またタイトルを見てまた 一冊 発注してしまった。

 

 


6月

 最初から最後までイントロみたいなレイハラカミの音楽は、酸性になった頭をアルカリ性に変えてくれる石灰のような音楽だ!新作はめったに買わないが矢も楯もたまらず コイツ をを買った。 アメリカン・ポップスの影の立役者 バリー・マン の新旧2枚。タイトルを聞けば「あァ!」と言う曲が多いが、有名どころではライチャス・ブラザーズの「ふられた気持ち」、愛のコリーダの「Just Once」、アーロン・ネヴィル&リンダ・ロンシュタットの「Don't Know Much」 、「Just Once」のpfの和音の動きはいつ聞いても泣かせる。 白いスティービーと言われて大迷惑だったであろうホセ・フェリシアーノの ベスト盤 。「ハートに火をつけて」を聞きたくて買ったが、今は「夢のカリフォルニア」「サニー」の方が何故かピンと来る。何故なんだろう? 昔エアチェックしたMDしか持っていなかったコルトレーンの「バラーズ」に歌詞をつけて歌っているカーリン・アリソンの「 Ballads 」。でもやっぱり 本家 の方が断然良い。死ぬまでにはリスペクトを込めて所有したい。 結婚式のキャンドル・サービスでは昔ずっと気に入って使っていた、ジョージ・ベンソンの「 アンチェインド・メロディー 」。 何故か外盤にはノイズが入っていて2枚も買ったが、こいつにも箇所は違うがノイズが混入していた。オカルトか?よほど当たりが悪いのか? ・・・しかし、死ぬまで聞き続けるだろうと思う。

☆先月の本:今月は本当に読書時間の精神的余裕がなく、かろうじて山田ズーニーの「 伝わる・揺さぶる!文章を書く 」だけだった。しかしこの本からは文章を書くと言う点だけでなく、自己主張、自己探求の原点には、漠然とした自分のイメージを具体的にし、人に伝える作文技術(思考表現能力)が必要なんだと言う点で、自己表現のノウハウがロジカルに書かれてある。 この手の分野が劣っていると自覚のある諸兄。文学馬鹿代表として推薦します。しかも新書で安いと来たもんだ!


 

7月

 今月は結構沢山 CDを買っていた。 BEAMS RECORD というレーベルがある。ライフスタイルのトータル・コーディネートを目指す ビームス が独自に立ち上げている。その中で妙に気になるCDが これ だった。40年くらい昔、日曜日の3時くらいに の番組がありよく見ていた。いつも笑顔で日本ではAJINOMOTOのオジサンの方が通っているかも知れないが、声で癒される本物のシンガーだ。夏も近いんで こんなモノ を・・・。 日本でもっと評価されても良いと思うこの人は優れたピアニストでもある。初めて「ザ・クリスマス・ソング」を聞いた時その洗練されたコード進行には打ちのめされた。「 メリーX'マス 」「 ラブ ソングズ 」どちらもヘヴィーローテーションになっている。X'マス企画ものの中でも抜きん出ているダイアナ・クラールの「 X'マスソングズ 」は一ヶ月間くらいだけ聞くためではもったいない。トミー・リピューマ制作で最高のパフォーマンスをしている。 ロベン・フォード と言えば70年〜80年のフュージョンブームの中、ラリー・カールトンとかリー・リトナーに押され地味な存在だったがブームになる前、 ジミー・ウェザースプーン のバンドでルーツであるブルースをプレイしている。 すでに億万長者であろう彼が環境問題のためだけの融資をする 銀行 を作った。この CD は限定30万枚らしいが何枚売れたんだろうか?ミスチルから離れ、自曲、カヴァーを含め、おもいっきりやりたいことをやっているが、音楽はエンターテイメントだと基本的に考えているので、政治臭いメッセージは好まない。自分も環境問題については何とかせねばと思っている一人なので、彼らの 理念 は判る。野次馬的にこれからこのプロジェクトはどう広がっていくんだろうか?


8月

  恐ろしく持って生まれた圧倒的な才能がない限り、この国でクラシックの道を目指すには相当のお金と時間がかかる。そのブラックホールのような世界で、持って生まれたものが他者よりも少ない人、チェレンジャーには時間とチャンスは待ってくれないのである。当然のことながら好きで努力して遅咲きで開花するなどという情緒的なシンデレラ・ストーリーなどあり得ない世界だ。 最近歌曲をよく聞いている。イタリアン・オペラに始まり、ドイツ歌曲、それは時々見る松本隆の サイト で偶然見つけた。ドイツ語による原曲を聞いたことがないので自然に聞いたが、専門教育を受けた者からはあのドイツ語の語感とメロディは完成されたもので、 日本語訳 などはもってのほからしい。どのジャンルにもあたまの堅いこだわりを持った人達はいるが、特にジャズ、クラシック畑には多いように思うことがある。今まで自分で苦労して来た道をそんな簡単な妥協で帳消しにしてたまるか!みたいな方が多いのを見るにつけヘキヘキする。出入り口はもっと気楽でいいじゃないと思うのだが? フォーレ の曲の入ったオムニバスCDを前から持っていて、いつかフルアルバムをと思って満を持して買った フォーレ歌曲集 。 歌モノと呼ばれるスタンダードに沢山演奏されているアメリカの大いなる遺産、 コールポーター 。彼の自伝的映画「 五線譜のラブレター 」を見て即買いしたサントラ盤。とにかくこの良さをもっと体内のDNAに入れたい。

今月の本:「ポートレートインジャズ」という同名のビル・エバンスのレコードがあるが、それをもじった村上春樹と和田誠の 共著 。村上氏の著作はまったく読んだことはなかったが、ジャズの造詣の深さはもはや趣味の範囲ではない。昔ジャズ喫茶でアルバイトをしていた時期に感化されて得た知識らしいが、その時一緒に発注した「 意味がなければスイングはしない 」はこれも「スイングしなけりゃ意味がない」というエリントンの曲をもじったタイトルで、ジャズに留まらず、Jポップのスガシカオからシューベルトまでその好奇心旺盛な観察眼を見させてくれる。当たり前だが文章は秀逸だ。 「 明日への神話 」で最近巷を騒がしている岡本太郎氏。∞Powerが欲しくて「 壁を破る言葉 」を発注した。簡単明瞭で強靭な言葉が沢山書いてあった。そこには模範とか比較とかというものは何もない。一瞬一瞬がすべてで、自分自身が宇宙なんだという強い信念だった。


 

9月

 この人の 名前 を初めて聞いたのはウェイン・ショーターのこの アルバム だった。30年くらい前エアコンの効いたジャズ喫茶でこの涼しげな声とソプラノ・サックスを夏は良く聞いたものだ。この作品はウェインが前作あたりから傾倒し出していたブラジル音楽を通して、まるでミルトンのソロ・アルバムと言っていいほどフューチャーされていたので、 ジャケット を見るまではウェインのソロとは思えなかった。友人からダビングしてもらったカセットしかなかったので、この際所有することにした。 同じ時期、ハービー・ハンコックの音楽はジャズの域を通り越して、ホーンの入ったファンキー電化大衆路線、現在のアシッド・ジャズの走りみたいな方向へと向かっていた。大ヒットした「 ヘッド・ハンターズ 」以前の過渡期の作品は長いことアヴァンギャルドっぽくて、理解が出来ずに心底楽しめなかったが、やっとこの年 この   2枚 であの時代の ミッシング・リンク を埋めることが出来た。20年程前 SGI のメンバーでハービーを知っている友人の仲介で大阪フェスティバルホールの楽屋まで一緒に忍び込み2、3mの至近距離で巨匠を見たことを思い出した。ガードマンは相手が外人だとノーマークなのだ。もちろん 民音 主催のコンサートだった。

今月の本: 五木寛之 と言えば「青年は荒野をめざす」や仏教に詳しい流行作家さん、くらいの知識しかなかったが、優しい言葉と文章で書かれたこの根源的テーマの この本 でまた認識が変わった。born to love


 

10月

 コロコロと転がるリズミックなフレーズ、この人のドミナントの歌い方は独特の表現がある。チルドレンズ・ソングは学生時代コピーしたことがある。ソロピアノ part 2に続いて 1 を入手。オペラの良いとこ取り盤、 アルティメイトオペラコレクション 。 歌を歌うために軍政により政情不安定な国を脱出して、意志を貫き通し再び戻って来てからの絶頂期の 作品 。カラカラに乾いた打楽器群。経験上日本ではこんな音には録れないのだ。以前録音した Lua のミュージカルコンセプトをこの中に見た。 ケツメイシは若者の音楽の中でもとりわけ親近感が深い。苦労人で常識人であるからであろうか?判り易い言葉の組み合わせと、よく聞くと凝ったヴォーカルミックスとさわやかな歌声が心地よい。学校の校歌を歌う大人のようだ。 花鳥風月 を聞きたくて購入。 八代亜紀と言えば一昔前はトラック野郎のアイドルだったが、和田アキ子よりもソウルと女の強さを感じる。絵も玄人並みに描くという懐の深さからだろうか。以前から欲しかった 全曲集 をとうとう手に入れた。 新人で3枚も買うことは珍しいがこの人達は別格だ。 The Bad Plus/GIVE 。Rock世代の新感覚派ジャズ・トリオ。新と言っても本人達にとっては普通なんだろう。マイ・アマゾンの入り口に、今までの購入傾向から関連したCDとか本がレコメンドしてあるが、まんまとその手にひっかかってしまった。テクノの本質的リズムと生楽器は基本的にそぐわないし、テクノに愛情がある作り方とは感じられない。企画物 Acoustic YMO は見事に駄作だった。

今月の本:久しく遠ざかっていた江戸関係本再燃。昨年亡くなった杉浦日向子の対談集「 江戸塾 」。見るだけで当時の匂い、風景を想像してしまう江戸風物画の「 江戸商売図絵 」。浮世絵の原盤が欲しい!今日この頃。


 

11月

 彼女 を初めて聞いたのはdrに スティーブ・ガッド が入っているというキッカケで聞いたかも知れない。イントロのフィルインからノックアウトされた想い出がある。それから ポップポップ を聞いた時はハッキリ言って 同じ本人 とは思えなかった。前のアルバムが商業的に成功したため趣味的で好きなように作ったこの アルバム がその引き金となった。 時々レヴューを見てジャケ買いする ここで 、今回はラテン・パーカッショニストのウィリー・ボボ70年録音の 秘蔵音源作品 を選んだ。激渋! 中・高校の駆け足での音楽教育ではどれだけ頑張ってもドビッシーあたりまでで、この手の近代の粋な音楽家はよほど変な先生でなければ紹介してくれないのだ。ただ若い頃に出会っていても感性がキャッチ出来るかは分からないが、知識の引き出しが多くなって、それまでにあるものと比べないと判らないモノもあるということだ。このハーモニーはグイグイ心に迫って来る。フランスの作曲家 フォーレ の歌曲にハマッタ。何故かゲルマンもんより惹かれる。先月に続いて「 レクイエム 」と「 ラシーヌ雅歌 」を購入。 地方に住んでいるとレコード屋の棚、本屋の傾向等、マイナーな情報、対抗馬的なモノは意識しないと見えにくくなる。誰とも違ったものを常に探していくやり方は創造的な作業をするためには絶対必要だ。この人達もビートルズという時代のジャイアントの影で一部のマニアを除いて日本ではそれほど評価は高くはないが、ポップスの歴史を語る上では欠かせないバンドの一つだ。村上春樹氏推薦のリマスタリングした2枚を1枚にした モノ と名盤「 ペットサウンド 」もこの際買ってみた。


12月

この人の滑舌の効いた歌い方や、ルックスにはハッキリ好き嫌いが別れるだろうが、それを差し引いてでも聞く価値のあるポップなセンスは脱帽だ。濃いオリジナルも流行歌としてはそう悪くはないが、本人も素直に良いと認める曲作りの原点とも言える カヴァー集 は文句なしに楽しめる。 70年代の第二次ディスコ・ブームの当時、モータウンやらデトロイトもの、フィリー・サウンドと聞きまくった中で凄く甘くメローで、一際洗練された曲をやっていたのがこの グループ だった。後にプロデューサー トム・ベル ギャンブル&ハフ というチームが中心となって作っていたことが判って随分とこの人達の名前を探して聞いた記憶がある。昔のカセットしか無かったので購入。 無味無臭の和風BGMって案外少ないのが悩みの種で、数枚買った中では これ が特に印象に残ったが、アレンジ上、後ろで鳴っているパッド系シンセが喧しく感じるのが残念だ。夕方の和モノニュース映像などで「亡き王女のためのパヴァーヌ」が時々かかっているのを耳にすることがある。 同じく 姫神 の旧作を2枚 買った が、これも使えそうな物はあまりなく、今持っている曲と一緒だった。残念!

☆今月の本:去年の美輪明宏マイ・ブームから引き続き系統だって導かれているこの人の編集の は、カミサンが買って来た物を横取りした。余り深追いするつもりはないが、謙虚で威圧的なところがないのが、品のないH木K子さんと違い良いと感じる。 誰も読めない近未来を、誰よりも数百メートルは先へ行っているこの人の日常は ここ で覗ける。 アナログ とデジタルの間を行ったり来たりする ハイブリッド・スタイル と、この人の凄いところは全部一通り自分でやってみて、残った物から事実をあぶり出すという 実証的 考え方だ。定価も安く、判り易く書いてある だが、日進月歩のデジタルの世界、今ではもう既に古くなっているのかも知れないが、近い将来の色んな ヒント 気付かせ てくれる 内容 だった。

 

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